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味よし、香りよし。世界初の人工栽培 に成功した「バカマツタケ」

2018-04-23 433 閲覧 ✦ AI要約
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「バカマツタケの人工栽培に初めて成功!」 そんなニュースが飛び込んできたのは今年2月末のこと。3年前から国の森林研究・整備機構と共同で研究を進めていた奈良県森林技術センターが、世界で初めてバカマツタケの人工栽培に成功したというのだ。 なんとこのバカマツタケ、味も香りも“ほぼほぼマツタケ”だとか! ■バカでもうまい、バカでも香りよし 頭に「バカ」がついているからと侮るなかれ。バカマツタケは高級食材のマツタケの近縁種で、香りはマツタケよりも強く、味も「食べ慣れた人でなければ違いが... キーワード:味よし、香りよし。世界初の人工栽培 · に成功した「バカマツタケ」 · ダイナミック

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「バカマツタケの人工栽培に初めて成功!」
 
そんなニュースが飛び込んできたのは今年2月末のこと。3年前から国の森林研究・整備機構と共同で研究を進めていた奈良県森林技術センターが、世界で初めてバカマツタケの人工栽培に成功したというのだ。
 
なんとこのバカマツタケ、味も香りも“ほぼほぼマツタケ”だとか!
 
■バカでもうまい、バカでも香りよし
 
頭に「バカ」がついているからと侮るなかれ。バカマツタケは高級食材のマツタケの近縁種で、香りはマツタケよりも強く、味も「食べ慣れた人でなければ違いがわからない」という。
 
しかも、今回の技術は将来マツタケに応用できる可能性もあるとか。実現すればマツタケが庶民のものになる日も近い!? というわけで、奈良県森林技術センターの河合昌孝森林資源課長を訪ねてみた。
 
―そもそも、どうして“バカ”マツタケという名前なんでしょう?
 
河合「マツタケはアカマツの林に生えますが、バカマツタケは広葉樹林で育ちます。また、生える時期もマツタケより半月ほど早い。場所も時期も間違えるから、バカなマツタケ=バカマツタケと呼ばれているという説があります」
 
―バカなのにおいしいんですか?
 
河合「バカでもおいしいです。奈良県内では市場には流通せずに、ほとんどが地元消費されてました。私も以前、出張で泊まった県内の宿で食べたことがあったんですが、正直、味の違いはわかりませんでしたね(笑)」
 
―専門家でも味の違いがわからないとは!「ニセマツタケ」とか「マツタケモドキ」というキノコもありますが、それとも違います?
 
河合「ニセマツタケはおいしいですが、マツタケの香りはほとんどしません。マツタケモドキも香りがせず、熱を加えると色が黒くなって見た目が悪くなります。その点、バカマツタケは香りがマツタケよりも強く、味もおいしい」
 
―マツタケも奥が深いですね! 今回の人工栽培成功はそんなにすごいことですか?
 
河合「すごいことです! バカマツタケやマツタケのような『菌根性キノコ』は、生きた木の根っこと共生します。しかし、この共生関係を人工的に作ることが非常に難しかったんです。
 
まず、菌の塊を作るのが難しくて試行錯誤しました。何度も失敗を重ね、ようやくうまくいったのが、今回特許申請した技術です。その菌の塊を山に持っていって増やすのですが、この段階でも10回以上失敗しています」
 
■原材料費はたった数百円!?
 
人工栽培だから、てっきりセンターの中で栽培するのかと思っていたが、実際の栽培は山の中だという。
 
河合「成功したのはセンターから片道2時間かかる地区有林です。その一画をお借りして試験をしました。行くだけでも大変な所なので昨年は3回しか行けなかったんですよ」
 
―どんな秘境なんですか!?
 
河合「詳しい場所が知られると困るので言えません」
 
―いやいやいや、絶対に口外しないのでちょっとだけ教えてください!
 
河合「それだけは無理です。ごめんなさい。これまでは山の中に菌根がついた苗木や菌の塊を植えても、共生関係が作れずに菌が消滅して失敗続きでした。それが今回は山の中で直径1mの“シロ”ができたんです」
 
シロというのは、キノコの本体である菌糸と植物の根っこが一緒になった塊のこと。これが根と共に山の中に広がり、シロに沿ってキノコ本体が発生するという。
 
河合「一昨年の秋、山の中に菌を塊状にしたものを苗木と共に植えました。全部で10本。去年の秋にそのうちの1本が“シロ”を形成しました。そのときはキノコは生えていませんでしたが、辺りにマツタケの香りが漂っていました。それだけでも大成功ですが、10日後に再訪したら、大きなキノコまで出てしまった」
 
―出てしまった、って(笑)。
 
河合「まさか1年目に出るとは思ってなかったんです(笑)。シロは一度できればそこから何年もキノコが出てきますから大成功なんです」
 
―今回成功した理由は?
 
河合「運がよかった(笑)」
 
―菌じゃなくて?
 
河合「はい、運です」
 
これまでバカマツタケの人工栽培が難しかった理由のひとつは、キノコの菌が山の中にある土着の菌に負けてしまうことだったという。
 
河合「今回はいろんな菌がいるなかで勢力を広げています。成功の鍵となった技術は特許申請中なので詳しいことは言えませんが、山の中に植える菌の塊を作る方法が特殊なんです。この栽培技術を確立して、県内の生産者に技術を普及していきたいですね」
 
―生産コストはどれくらいですか? マツタケより高ければ意味がない気が……。
 
河合「原材料費は数百円です。手作業なので菌を培養するための人件費はかかりますが」
 
―素人でも培養できます?
 
河合「菌を培養するのは練習が必要ですが、設備があればできます。その後の菌を山に植える工程はあまりにも簡単で、経験がない人でもすぐに取り組めます」
 
―将来、マツタケにも応用できるんでしょうか?
 
河合「バカマツタケとマツタケは、菌根を作って地面の中に広がっていく性質がよく似ています。この技術をマツタケに試す価値は十分あります!」
 
―でも、市場で売ることを考えると、バカがついた名前がネックになりそうですね。
 
河合「正式名称がバカマツタケだから、変わることはありません。そこはちょっとかわいそう(笑)。でも、とてもおいしいキノコなので、農山村の収入源にもなるし、山間部の振興にもつながると思うんです」
 
目指すはバカ売れ!?

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